ネクタイにシワができてしまった時、アイロンをかけるべきなのか迷いますよね。結論からいうと、アイロンをかけても大丈夫です。ただし、誤った方法でアイロンをかけると生地が傷んでしまうので、正しい方法で行うことが大事です。この記事ではネクタイにアイロンをかける時に、生地を傷めずにキレイに仕上げる方法を解説していきます。

ネクタイのアイロンがけに必要なものとは

アイロンをかける前に、必要なものを用意しましょう。必要なものは以下の4点です。

・スチーム機能付きのアイロン
・アイロン台
・当て布
・菜箸

アイロンは必ずスチーム機能付きのものを使用してください。ネクタイのアイロンがけは直接生地にあてないでスチームを利用して行いるため、スチーム機能がないアイロンは使わないでください。

当て布は、アイロンとネクタイの間に入れることで、生地の傷みやテカリを防ぐことができます。当て布は綿100％の薄いハンカチなどでも代用できますが、濃い色のついたものは避けるのが無難です。菜箸の使い方はあとで詳しく解説しますが、ネクタイをきれいに仕上げるのに必要になります。

アイロンがけの前に素材をチェック！

必要なものがそろったら、次はネクタイの素材を確認します。ネクタイにはシルク、ウール、綿、麻などの天然素材のものと、ポリエステルやアセテートなどの化学繊維で織られたものがあります。天然の素材と化学繊維では熱への耐性が違うため、同じように熱を加えてしまうと生地が傷むことがあるので注意が必要です。スチームを使用する際、水分に弱いシルクは水滴が落ちないように注意しましょう。

適切なアイロンのかけ方と収納方法

ここからはキレイに仕上げるための適切なアイロンのかけ方を見ていきましょう。収納方法についても、のちほど解説します。

キレイに仕上げるアイロンのかけ方

ネクタイにアイロンをかける際に一番大切なのは、アイロンを直接ネクタイにあてないということです。当て布を間に入れてスチームの蒸気だけでシワを伸ばしていきます。当て布をしても直接アイロンをあてると生地がテカってしまうので必ずスチームを使います。

では具体的な手順について解説していきます。

1.ネクタイをアイロン台の上に平置きしてシワの状態を確認します。シワが確認できたら、手で優しくシワを伸ばします。

2.シワの部分に当て布をあてます。

3.アイロンを中温度（130～160℃）に設定します。アイロンは浮かせたままスチーム機能を使って当て布越しにシワの部分に蒸気をあてていきます。シルク素材のネクタイには水滴が落ちないようにとくに注意します。

4.当て布を外して、ネクタイのシワを手で優しく伸ばします。この際、生地が伸びる方向を意識して、無理に伸ばさないよう気をつけましょう。また、ネクタイが熱くなっていることがあるので火傷に注意してください。※シワがなくなるまで３と4を繰り返します。何度繰り返してもシワが取れない場合は、諦めてクリーニング店に出すことをおすすめします。

5.シワが伸びたら次にネクタイの水分を飛ばします。スチーム機能を切ったアイロンを近づけて熱で水分を蒸発させます。ネクタイに熱を伝えつつ、生地に触れないよう気をつけましょう。この時当て布はあてたままです。

ここまででも、充分にシワは取れていると思いますが、もうひと手間加えることでさらに仕上がりがよくなります。ネクタイを裏返して、大剣の方から片側の辺に沿うように菜箸を差し込みます。そのまま菜箸でネクタイを水平に持ち上げて、上から当て布をかぶせます。この状態で側部にアイロンのスチームをあてていきます。そうするとさらにふっくらと美しく仕上がります。ぜひやってみてください。

ネクタイの正しい収納方法

次にネクタイの収納方法について解説していきます。せっかくキレイにしたネクタイも誤ったしまい方をしてしまうと、シワになったり型崩れを起こしたりしてしまいます。正しい収納方法で保管すればネクタイを美しく保つことができます。基本的にネクタイは二つ折りか三つ折りにして平置きにしまうのがベストです。クローゼットの棚や引き出しなど平らなところに並べてしまいましょう。

もし平置きするスペースがない場合は、ネクタイを丸く巻いてしまうという方法もあります。丸めると少ないスペースでも上手に収納できます。ただしあまりにぎゅうっと小さく丸めると生地が傷んだりシワができたりしてしまうので、優しく緩めに巻くようにしましょう。

ネクタイハンガーに吊るす方法はおすすめしません。長期間ネクタイを吊るしておくと、ネクタイ自体の重さで生地が伸びて形が崩れてしまいます。ただし、汗や雨で湿ってしまったハンガーは一時的に吊るして湿気を飛ばしてから収納するとよいでしょう。湿ったまましまうとシワの原因になってしまうため気をつけましょう。

ネクタイは正しいアイロンの仕方と収納方法で長持ちさせることができます。アイロンをかけることで脱臭効果も期待できます。しかし頻繁にアイロンをかけると生地が傷みやすくなるので、ほどほどがよいでしょう。少しのシワなら湯気の残った浴室などでハンガーに吊るしておくことで伸ばせます。ネクタイを外した後にブラッシングして形を整えることも大事ですので、覚えておくとよいでしょう。

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