クラシコ・イタリアの着こなし術!大人の男性におすすめのスタイルとは
スーツマジックという言葉があるように、スーツは男性が自身をかっこよく魅力的に魅せるための重要なアイテムです。スーツの装いのスタイルには分類がいくつかあります。そのなかでも、本記事ではクラシコ・イタリアスタイルのスーツについて、魅力、着こなしのポイント、上品なカジュアルスタイルの3つの点を紹介します。
クラシコ・イタリアスタイルのオーダースーツが持つ魅力とは
クラシコ・イタリアスタイルはエレガンスな、イタリアの伝統的な技術を用いた手作業による、最高峰のファッションスタイルとして知られています。クラシコ・イタリアとクラシコ・イタリアスタイルのオーダースーツが持つ魅力を紹介します。
歴史あるクラシコ・イタリア
クラシコ・イタリアについて説明します。クラシコ・イタリアというと、直訳して古典的なイタリアンファッションだと思われるかもしれませんが、誤りです。
もともとクラシコ・イタリアとは、1986年にイタリアで発足した協会の名前です。クラシコ・イタリア(協会)は、イタリアの伝統的なハンドメイド技術と伝統を守る、また後世に残すために、16社のイタリアの高級メンズファッションブランドにより発足されました。
多くのブランドを、短期間で世に広めるという功績を残しています。全盛期には、ブリオーニやキートン、イザイアをはじめとした、名だたるブランドが名を連ねていました。クラシコ・イタリアは、クラシコ・イタリアに加盟する会社が生み出す製品の特色、傾向を意味します。
イタリア人の国民性が反映されたスーツ
イタリア人の国民性として、陽気で情熱的だということが知られています。クラシコ・イタリアスタイルのスーツには、イタリア人の国民性が反映されています。
陽気さは、生地がやわらかで軽く、仕立ては肩パッドと毛芯を薄く、全体的にソフトさを重視しているところに表れています。情熱さは、素材にドレープがあるものを使い優雅に、肩から自然につながるように見えるナチュラルショルダーやイセ込みを使うことで、立体的な美しいシルエット、深めのVゾーンによるセクシーを演出して異性を意識したつくりになっていることに表れています。
イタリアと同様に、スーツ大国であるイギリスのブリティッシュスタイルは、重くキッチリとした目立つことを避けたスタイルであり、こちらもイギリス人の国民性が表れています。比較してみるとスタイル、国民性の違いをより理解でき大変面白いです。
イタリアンスタイルのオーダースーツを着こなすポイント
クラシコ・イタリアを含むイタリアンスタイルのオーダースーツを着こなすうえで、イタリアンスーツ独自のデザインやディテールを理解することが最大のポイントです。ここではいくつか例を挙げます。
マニカカミーチャ
マニカカミーチャとは、スーツの袖付けに用いられる技法です。イセ込みを使い、立体感のある見た目にするだけでなく、肩の可動域が広くリラックスした着心地となっています。
バルカポケット
バルカポケットとは、スーツの胸ポケットの種類です。バルカはイタリア語で船という意味の言葉で、その名のとおり、舟形が特徴なポケットです。胸の曲線に合うようにポケットも曲線でデザインされており、胸元を美しく演出してくれます。
ザンパテグリアート
ザンパテグリアートとは、ボタン付けの手法です。ザンパテグリアートはイタリア語で鳥の足という意味の言葉で、その名のとおり、ボタンを留めた糸の形が鳥の足のようになるようなボタン付けです。強度面からも実用性の高い手法ですが、イタリア人の遊び心を感じられます。
パンチェリーナ
パンチェリーナとは、パンツの内側に使われるディテールです。パンチェリーナはイタリア語で腹巻という意味の言葉で、ウエストを内側から支えるためのものです。闘牛士がはいていたパンツが由来ともいわれ、激しい動きでもずれることがありません。
また、おなかを圧迫するので、出っ張ったおなかをスマートに見せてくれます。
クラシコ・イタリアスタイルで叶える、上品なカジュアルスタイル
ここまでスーツの説明を主にしてきましたが、スーツを軸に全身のコーデをご紹介します。上品なカジュアルスタイルとしてお役に立てば幸いです。
クラシコ・イタリアスタイルのスーツの下にはシャツが基本ですが、Tシャツを合わせることもできます。シャツの場合は、セッテピエゲと呼ばれる縫製方法が用いられたネクタイがおすすめです。
セッテピエゲとは、イタリア語で7つの折り目という意味で、通常のネクタイと異なり、Vゾーンのボリュームが増し、男性的な色気を与えます。また、ボウタイを合わせると、遊び心満載なイタリア人らしさが演出できます。Tシャツの場合は、カジュアルながらもきちんとした印象を与えられます。
パンツはヒップから裾へかけて細くなるテーパードシルエットが、現在の主流です。裾をノークッションのくるぶし丈にすることで、垢抜け感を出せます。カジュアルなデニムやチノパンを合わせるのもおすすめです。
革靴は、茶色系のレザーシューズがおすすめです。カジュアル度合いは茶色の明るさや、スエード生地のものに変更することで調整できます。
全身のコーディネートは、明るめの青色と茶色を組み合わせましょう。この組み合わせはアズーロ・エ・マローネと呼ばれ、おしゃれなイタリア人に長年愛されています。
清潔感のある凛とした寒色とエレガントで、ゆったりとした暖色を合わせることでお互いがお互いを引き立てるという考えです。色相環を見てみると青色と茶色は補色関係にあり理にかなっていることがわかります。
まとめ
本記事ではクラシコ・イタリアスタイルの魅力、着こなしのポイント、クラシコ・イタリアスタイルで叶える上品なカジュアルスタイルについて紹介しました。クラシコ・イタリアスタイルは、いまや世界中のおしゃれ好きから愛されています。
ぜひ本記事を参考にオーダースーツを作っていただき、クラシコ・イタリアスタイルを着こなす大人な男性としてファッションを楽しんでいただけますと幸いです。